夏の夜のご近所さん【読破!読みモノシリーズ】

『夏の夜のご近所さん』
梅雨が明けたばかりの東京は、蒸し暑さに包まれていた。主人公の佐藤悠斗は、30歳を少し過ぎたしがないサラリーマンだ。毎日、会社と自宅の往復を繰り返し、疲れ果てた身体を引きずってアパートに帰ってくる。今日もまた、残業でクタクタになり、玄関の鍵を開けようとしたその瞬間、彼は顔をしかめた。
「…やばい、鍵がない」
会社のデスクに鍵を忘れたことに気づき、悠斗はため息をついた。管理人に連絡しようかとスマホを取り出したが、時刻はすでに夜の10時を回っている。こんな時間に管理人を呼び出すのは気が引ける。仕方なく、会社に戻るか、それとも近くのネットカフェで一夜を過ごすか考え始めたそのとき、背後で軽やかな足音が響いた。
「佐藤さん? どうしたんですか、こんな時間に?」

振り返ると、そこには隣に住む女性、エリカが立っていた。彼女は少し派手なメイクと、肩まで伸びるサラサラの黒髪が印象的な27歳のOLだ。普段から明るく気さくに話しかけてくるが、悠斗にとっては少し苦手なタイプだった。彼女の無邪気な笑顔と、どこか人をからかうような口調が、冴えない自分をまるで見透かされているようで落ち着かないのだ。
「いや、鍵を…会社に忘れてしまって」悠斗はバツが悪そうに頭をかいた。
エリカは目を丸くして、「うそ、ほんと? それ、めっちゃ困るやつじゃん!」と笑いながら近づいてきた。彼女の服装に、悠斗の目は思わず釘付けになった。薄手のキャミソールにショートパンツという、あまりにも無防備な姿。エアコンを切った部屋から出てきたのか、汗で少し湿った肌が街灯の光に照らされ、艶めかしく輝いている。
「うち、来る? 鍵、明日取りに行けばいいじゃん。こんな暑い夜に外にいるの、キツいでしょ?」エリカはそう言うと、勝手に悠斗の手を引き、彼女のアパートのドアを開けた。
「え、でも、悪いよ…」悠斗は戸惑いながらも、彼女の勢いに押されて部屋の中へ。エリカの部屋は、女性らしい甘い香水の匂いが漂い、ソファの上にはカラフルなクッションが散らばっていた。エアコンが切られているせいか、室内はむっとするような熱気がこもっている。
「ごめんね、エアコン壊れててさ。窓開けてるけど、暑いよね」エリカは扇風機を回しながら、冷蔵庫から冷えたビールを取り出した。「ほら、飲むでしょ? 暑い夜はこれが一番!」

悠斗は遠慮がちにビールを受け取り、ソファに腰を下ろした。エリカは対面に座り、足を組んでビールを飲みながらニコニコと彼を見つめる。その視線に、悠斗は妙な緊張を感じた。彼女のキャミソールの胸元が、動くたびに揺れ、薄い生地越しにブラジャーのラインが透けて見える。悠斗は思わず目を逸らし、ビールの缶を握りしめた。
「佐藤さん、いつも疲れた顔してるよね。会社、キツいの?」エリカの声はどこか甘く、探るような響きがあった。
「まぁ、普通のサラリーマンだから。残業ばっかりでさ」悠斗は苦笑いしながら答えた。
「ふーん、でもさ、佐藤さんって真面目そうだけど、なんか…可愛いよね」エリカは身を乗り出し、いたずらっぽく笑った。彼女の胸がテーブル越しに近づき、悠斗の心臓がドクンと跳ねる。
「可愛いって…何だよ、それ」悠斗は照れ隠しにビールを一口飲んだが、エリカの次の言葉に喉が詰まった。
「ねぇ、佐藤さん。ご近所付き合い…してみない?」

エリカの声は、まるで誘うような甘い響きを帯びていた。彼女はソファから立ち上がり、悠斗の隣に腰を下ろした。距離が近すぎる。彼女の体温と、汗と香水が混ざった匂いが、悠斗の理性を揺さぶる。キャミソールの肩紐がずり落ち、彼女の白い肩が露わになる。悠斗はゴクリと唾を飲み込んだ。
「ご近所付き合いって…何だよ?」声がかすれる。エリカはくすっと笑い、悠斗の耳元に唇を寄せた。
「こうやって…もっと仲良くなること」
彼女の手が、悠斗の膝にそっと触れた。その瞬間、悠斗の頭の中は真っ白になった。エリカの指先は、ゆっくりと彼の太ももをなぞり、まるで誘うように動く。彼女の目は、獲物を捕らえた猫のようだ。悠斗は抗うべきだと頭では分かっていたが、身体はすでに彼女の誘惑に飲み込まれつつあった。
「エリカさん…こんなの、まずいよ…」悠斗は弱々しく呟いたが、エリカは意に介さず、彼の首筋に唇を寄せた。温かく湿った吐息が肌をくすぐり、悠斗の全身に電流のような震えが走る。
「んー、でも、佐藤さんも嫌いじゃないでしょ? ほら、こんな暑い夜は、もっと熱くなっちゃおうよ」
エリカの手が、悠斗のシャツのボタンを外し始めた。彼女の指先は器用に動き、汗で湿った肌をさらけ出す。悠斗は抵抗する力を失い、彼女の動きに身を委ねていた。エリカの唇が彼の胸に触れ、軽くキスを落とす。彼女の舌が肌をなぞるたびに、悠斗の息は乱れた。
「エリカ…さん…」悠斗の声は、ほとんど呻き声のようだった。エリカは微笑みながら、彼のベルトに手をかけた。彼女の動きは大胆で、しかしどこか優雅だった。悠斗は、彼女の豊満な胸が自分の腕に触れるのを感じ、心臓が破裂しそうになる。
「佐藤さん、もっと気持ちいいこと、してあげるね」エリカは囁き、悠斗のズボンを下ろした。彼女の手が、敏感な部分に触れる。悠斗は思わず声を上げ、背中を反らせた。エリカの指先は、まるで彼の反応を楽しむように、ゆっくりと愛撫を繰り返す。

「んっ…エリカ、待って…」悠斗は必死に理性を保とうとしたが、エリカはそんな彼を無視して、さらに大胆に触れてくる。彼女の唇が、悠斗の耳たぶを軽く噛み、囁いた。
「佐藤さんのここ…もうこんなになってるよ。気持ちいいんだよね?」
彼女の言葉に、悠斗の理性は完全に崩壊した。彼の手は自然とエリカの身体に伸び、彼女のキャミソールをたくし上げた。露わになった豊満な胸に、悠斗は息をのんだ。エリカは恥ずかしげもなく、むしろ誘うように身体を寄せてくる。


「触って…いいよ」彼女の声は、甘く蕩けるようだった。悠斗の手が、彼女の胸に触れる。柔らかく、しかし弾力のある感触に、彼の指は自然と動き、乳首をそっと刺激した。エリカの口から小さな喘ぎ声が漏れ、彼女の身体がビクンと反応する。
「んっ…佐藤さん、上手…」エリカの声は、ますます甘く、切なげに響いた。彼女の手は、悠斗の敏感な部分をさらに強く握り、ゆっくりと動かし始める。悠斗は快感に耐えきれず、彼女の身体を抱き寄せた。
「エリカ…もう、ダメだ…」悠斗の声は、懇願するようだった。エリカは微笑み、彼の唇に自分の唇を重ねた。熱いキスが交わされ、二人の息遣いは重なり合う。彼女の舌が、悠斗の口内で絡み合い、まるで全てを飲み込むような激しさだった。

「佐藤さん…ここ、もっと…かき混ぜて欲しい…」エリカは囁き、悠斗の手を自分の下半身に導いた。彼女のショートパンツの下は、すでに熱く湿っていた。悠斗の指がそこに触れると、エリカの身体が震え、切なげな声が漏れる。

「んっ…そこ、気持ちいい…! もっと、して…!」
エリカの声は、まるで彼を完全に支配するかのようだった。悠斗は、彼女の望むままに指を動かし、彼女の反応を楽しみながら、自分自身も快感の波に飲み込まれていく。暑い夏の夜、二人の身体は汗と情熱で一つになり、部屋の中は甘い喘ぎ声と熱気で満たされていった。

