またね、神様【おすすめ人気作品】

漫画『またね、神様』あらすじ
【描き下ろしおまけマンガ3p収録!】
両は、美しい同級生・幸太郎に恋をしていた。次第に仲を深めていく2人だったが、ある日、両はクラスメイトから幸太郎の家庭にまつわる「ある噂」を聞いてしまう。両が幸太郎の家を訪れ目にしたのは、「儀式」と称して身体を売る幸太郎の姿でー。狂おしくて純情なダーク・ラブストーリー。
(このコミックスには「またね、神様[ばら売り][黒蜜]第1~5話」を収録しております。)
\お得なキャンペーン実施中!/
レビュー
不穏な気配と背徳感を携えて、一気に引き込まれる1巻。
手の甲から悪い味を覚えたあの時から狂う歯車…いや、あの図書室で目が合った時から既に引き返す術がなかったのかもしれない。
愛に飢えた無垢で無邪気な幸太郎と、甘い毒に魅せられた艷めくエレナ様…彼の弱さに許しを乞う汚い大人たち。
屋上で流れる雲が鮮やかに白い程、痛くて…通報した時の雨模様も心に渦巻くうねりに見えて描写も好き。
儀式で繋げた事後、幸太郎に映る窓枠が複数の十字架に見えて泣いた。
骨になっても愛するくらいの狂気と執着。落ちる時の自己愛と顕示欲。同棲してからもっと加速する破滅の音に、ページをめくる手が止まらない。
彼の足枷になる十字架が母から両に移行しただけに見える不安定さをずっとはらんでいたから、初見は最終話まで気が抜けなかった。ガムテで縛ろうとしたり、泣いて縋り許しを乞う両が伏線回収のように無様で悲しかった。
再会した夜も、復縁した日常も、幸太郎の母に会いにいく時も、密かにメリバ展開あるんじゃないかと怯えながら読んだ。それだけ高校時代の足を取られて身動き取れない息苦しい程の愛情の応酬が濃密だった…私にとっても。
ハピエンを知ってからの再読も実に面白い。
伏線回収というか、苦しさも悲しさも因果応報で巡っている。
「両がオレのこと大事に想ってんの ちゃんと伝わっとるよ」と、許しを乞う両に慈悲深い微睡みを与える幸太郎は神のようで皮肉のような別れの救済。屋上で生徒に寄り添ったのは、あの頃の自分と幸太郎への大切な上書き。
総じてラストが生きる構成で好き。
長文書くほどの熱量と感謝を先生に捧げます。
この世で一番悲惨な事は正義と正義が正面からぶつかり合う事。両と幸太郎も、お互いの正義のぶつかり合いでどちらかが傷付くまでやり合わなければ終わらなかった。でも私には両は試合に勝って戦略で負けてる気がしました。何故なら幸太郎はまだ母親に未練を残してるから。2巻楽しみです。
映画一本見た気分
独特の世界観があり、試し読みで一気に引き込まれました。メリバ系は苦手なのですがどうしても二人の結末を見届けたて購入を決意。結果、読んでよかったです。1巻は陰鬱な雰囲気満載ですが、2巻は明るい光が差し込んでよかったねぇと思えるシーンが何度もありました。
蝉の声や夕立、青空などストーリー展開に合わせた天候の使い方や景色の綺麗さ、アングルが映画のようでこの作者さんの作品をもっと読んでいきたいです。
特に最終ページの幸太郎の笑顔が本当に素敵です。
あとがきもこの作品に対する作者さんの気持ちが伝わってきてグッときました。
試し読みであ〜受けが酷い目に会う性癖持つ同士は絶対好きだろうな……と思い購入しました
全体的にお話は暗めですがその雰囲気の中で攻めと受けの進んでいく関係がとても好きでした。
こういう作品は多くはないので闇を求めて彷徨う腐りきった性癖の同士は是非手に取っていただきたい1冊です。