漫画・アニメで話題の「五等分の花嫁」の魅力をネタバレ込みで徹底解説!

2019年1月から放送される「五等分の花嫁」は、貧乏だけど成績優秀な男子高校生が五つ子の女子高校生たちの家庭教師をつとめるラブコメディです。結婚式直前の主人公が回想している形で始まる本作品は、五つ子のうちの誰かと結婚することが確定済。
果たしてその相手は誰なのか、目が離せない展開をおさらいしていきましょう。


2017年から『週刊少年マガジン』で連載が始まった「五等分の花嫁」は「煉獄のカルマ」(原作:廣瀬俊先生)を連載していた漫画家・春場ねぎ先生の作品です。同年の8月号に読み切り掲載が行われ、読者アンケートの結果を受けて連載作品となりました。
単行本は2018年12月現在7巻まで発行されており、累計発行部数は100万部を突破(2018年10月時点)。2019年1月からは手塚プロダクション制作でアニメが放送されます。

父親と妹との3人暮らしをする主人公の上杉風太郎(うえすぎふうたろう)は、父が抱える借金のために貧乏生活を余儀なくされている高校2年生。しかし勤勉で、テストでは常に学年主席を取り続けている優等生です。ある日学食で出会った女子生徒・中野五月(なかのいつき)から勉強を教えてほしいと頼まれますが、他者と関わることが不得手な風太郎はその頼みを断ります。さらに千円以上のランチを食べていた五月に腹いせとばかりに「太るぞ」と言い放ち、彼女を怒らせてしまいました。

直後、風太郎は父が見つけてきた『金持ちの娘の家庭教師をするアルバイト』を紹介されます。気乗りはしないものの借金返済のため引き受ける風太郎でしたが、金持ちの娘とはその日に風太郎のクラスへ転校してきた五月を含めた5人の五つ子たちだったのです。彼女たちは落第寸前の成績であるにも関わらず大の勉強嫌いで、まるで勉強をしようとしません。

最初は全く相手にされず家庭教師としても認めてもらえませんでしたが、諦めることなく彼女たちと向き合い続けた風太郎。やがて彼の努力に答えるように、五姉妹たちも風太郎を家庭教師として認めて勉強に励んでいくようになります。
五つ子たちが段々と風太郎に心を開いていく過程が丁寧に描かれている本作品。仲の良い五姉妹が五等分できないものに出会ってしまった時、どんな決断をするのか目が離せません。


本作の魅力はなんといっても5人の姉妹たち。一卵性双生児で顔だちはそっくりですが、髪型や服装など外見はバラバラで、内面もそれぞれ異なりとても個性にあふれた5人です。

面倒見が良く気さくな人気者だけれど、私生活はずぼらな長女・一花(いちか)。毒舌で誰よりも風太郎を毛嫌いしているものの、実は最も繊細で姉妹のことが好きな次女・二乃(にの)。無口で無表情だったが、歴史好きという趣味に付き合ってくれた風太郎に好意を寄せるようになる三女・三玖(みく)。姉妹で最も勉強は苦手なものの、天真爛漫ではじめから協力的な姿勢を見せている四女・四葉(よつば)。勉学に対して真面目な姿勢ではありながら、不器用でうまくこなせない五女・五月(いつき)。

以前通っていた学校を落第になりかけたという理由で転校してきた彼女たちは、テストで全員の得点を合わせて100点に達するというほど勉強ができません。そんな彼女たちを揃って卒業させることを任された風太郎は、非協力的な彼女たちに一度は心が折れかけてしまいます。しかし、三玖の「私程度にできること、他の四人もできるに決まってる」という言葉をきっかけに、解かせたテストで正解した問題が5人とも1問もかぶっていないこと、そして全ての問いが誰か一人は正解しているという点に気がつきました。
ひとりひとりの得点率は低いものの、一人ができることが全員できるのであれば全員が100点を取る潜在能力があると風太郎は再び彼女たちと向き合うことを決めます。

その矢先、風太郎の雇い主である彼女たちの継父から中間テストで全員の赤点を回避させなければ家庭教師をクビにすると告げられます。5人とも成績はあがるものの、結果的に全員5科目中4科目が赤点という結果に…。
しかし一花が数学、二乃が英語、三玖が社会、四葉が国語、五月が理科の赤点を逃れたことにより「五科目すべての赤点を逃れた」と二乃が機転を利かせた報告を父親にして、風太郎は家庭教師を続けられることになりました。

次なる期末試験に向けて勉強を教えていくなかで、風太郎は彼女たちの私生活にも大きく関わっていくことになります。一花が新人女優として芸能活動をしていることを知った時には応援をしたり、三玖と喧嘩をして二乃が家を出て行った際には家に帰そうと奔走したり。勉強から離れた学校行事の林間学校でも5人との距離を縮めました。

勉強以外でも彼女たちに寄り添っていく風太郎でしたが、さまざまなトラブルに見舞われ臨んだ期末試験で赤点の回避ができなかったため、自らの力不足を原因に彼女たちの家庭教師を辞めることにします。
その際に忙しさを理由に子供を顧みない五姉妹の父へ苦言を呈したことで、風太郎は彼女たちのマンションへ立ち入りを禁じられてしまいました。風太郎が家庭教師を辞めて自分たちの元から去ってしまったことにショックを受ける五姉妹でしたが、彼女たちは家を出てアパート暮らしをはじめます。風太郎に勉強を教えてもらう、その目的のためだけに。
五姉妹たちの覚悟を目の当たりにした風太郎は家庭教師を続けることを決心し、今度こそ全員の赤点を回避することを目標にするのでした。

家庭教師をつとめながら彼女たちと親しくなる過程が描かれる一方で、本作には小学生時代に風太郎と出会っているという五姉妹とそっくりな女の子(零奈)が登場します。不良だった過去を持つ風太郎が勉強に励むきっかけとなった女の子で、風太郎はいまだに彼女の写真を持ち歩いています。
写真の女の子は一度自信を失った風太郎を元気づけるために彼の前に姿を現しましたが、その正体は明らかになっていません。

「五等分の花嫁」は小学生時代に出会っている女の子は誰なのか、そして最終的に花嫁になるのは誰なのかという点が既刊7巻現時点の展開では想像の範囲を出ていません。しかし最初の印象が悪かった二乃や五月を含め、今では五つ子全員が風太郎に対して少なからずの好意を寄せています。

今後どのタイミングで誰が告白をするのか、そして鈍感で誰に対しても恋愛感情を抱いてはいない風太郎がどのようなエピソードを経てヒロインと結婚に至るのか気になるところです。
誰が花嫁になってもおかしくない本作、最終的に選ばれる花嫁は誰なのか、それとも本当に五等分してしまうハーレムエンドなのか、今後の展開が見逃せませんね。 最後になりますが、2018年8月の時点で『週刊少年マガジン』誌にて行われた読者アンケートによる五つ子の人気投票は以下の結果になりました。


1位 三玖
2位 四葉
3位 五月
4位 一花
5位 二乃

余談ではありますが、この順位と7巻での試験結果の発表順が同じだった、というのが少し話題になっていました。
連載当初より三玖の人気が高そうという話は耳にしていましたが、2位の四葉と1000票近くの差をつけまさに圧勝と言ったところでしょうか。
五姉妹の中では最も早くに風太郎への好意を自覚していたことも、三玖の人気の理由かもしれません。
反対に今まで風太郎に対して一番辛辣な態度をとり続けていた二乃ですが、7巻にて風太郎のバイクの後ろで「好きよ」と告げ、五姉妹の中で最初に告白をする展開となりました。

今後の展開やアニメ放送によりこの順位が変わる可能性はあるかもしれません。
漫画とアニメでますます盛り上がっていく「五等分の花嫁」。
少しずつ変化していく彼女たちの内面と風太郎との関係に、今後も注目です!